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■目黒中央町の集合住宅
竣工:1998年
建物のプログラムもいわば平均的な賃貸マンション計画であった。この計画において特に考慮したことは、短い工期、実行予算というフィジカルな部分と、いかに魅力的なライフスタイルを提案できるかであった。
設備的には、エアコン完備や風呂場乾燥機設置が当たり前になりつつある環境の中で、はじめに考えたことは大きくて開放的なバスルームを提案することであった。
1DK35m2の中で、約3畳ほどのバスルームを設け、大きな開口、椅子を置けるほどの洗面台、置きバスを設置してバスルームを第2の居室に仕立ててみた。バスルームには1.500mm×1.600mmの広い開口が設けられているが、外部に面して不透明な復層ガラス、内側に不透明のポリカツインの吊り戸を設け、その間隔に照明を仕込んで行燈のような状態をつくり出し、夜間外部に人の影が映るのを防いでいる。この部分は奥行が40mほどあり、あらかじめ用意されたガラスの棚には観葉植物やバス用品が並べられ、微妙に見え隠れする薄いフィルターとなっている。
南北の手摺に使われているのは、天然のスギ板である。外装に使われたスギ板は、RCの表面と違って時間の経過と共に明らかに色褪せてくすんでいくであろう。しかし、それは、建物が歩んできた年月の証しであり、いわば年輪のようなものである。
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